屍者の帝国
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元々は伊藤の第3長編として計画されていたが、冒頭の草稿30枚を遺して伊藤がガンで早逝、生前親交の深かった円城が遺族の承諾を得て書き継いで完成させた。
フランケンシュタインによる屍体蘇生術が普及した19世紀の世界を舞台とするスチームパンクSFであり、実在の人物に加えて主人公ワトソン始め多くの著名なフィクションのキャラクターが登場するパスティーシュ小説でもある。
2014年に劇場アニメ化が決定し、2015年に公開された。
19世紀末、ヴィクター・フランケンシュタインによって屍体の蘇生技術が確立され、屍者が世界の産業・文明を支える時代が到来していた。1878年、ロンドン大学の医学生ワトソンは、指導教官セワード教授とその師ヘルシング教授の紹介で、政府の諜報機関「ウォルシンガム機関」の指揮官「M」と面会し、機関の一員に迎えられ、アフガニスタンでの諜報活動を依頼される。その目的は、屍兵部隊と共にロシア軍を脱走してアフガン北方に「屍者の王国」を築いた男カラマーゾフの動向調査だった。
アフガニスタンに到着したワトソンは、インド副王のリットン卿から「人間と同じ俊敏さを持つ屍者」の存在を聞かされ、カラマーゾフが新型の屍者を創造していると考える。ワトソンは機関に所属するバーナビー大尉と記録専用屍者フライデー、ロシアから派遣された諜報員クラソートキンと共にアフガン奥地の「屍者の王国」を目指していた。その途中、ワトソンはアメリカの民間軍事会社「ピンカートン」メンバーのバトラーとハダリーに出会い、彼らから「アダムに気をつけろ」と忠告される。辿り着いた「屍者の王国」で彼らを待っていたカラマーゾフは、かつてヴィクターの創造した最初の屍者ザ・ワンが生存し、人造生命創造の秘密の記された「ヴィクターの手記」を所持していると告げ、ザ・ワンの追跡を依頼する。翌日、カラマーゾフはザ・ワンの研究結果から得た技術で自らを屍者化し、「ヴィクターの手記」の存在を立証する。
1879年6月、ワトソンたちは「ヴィクターの手記」が流失した大日本帝国を訪れ、新型屍者の創造を行っていた大里化学に乗り込むが、そこでは新型屍者たちによって殺害された化学者と、新型屍者を操る脳があった。脳は「ザ・ワン」を名乗り、ワトソンに「ヴィクターの手記」が書かれたパンチカードを渡す。大里化学を後にしたワトソンはハダリーと再会し、「ピンカートン」代表のグラント前大統領と面会し、屍者を暴走させるテロ集団「スペクター」の正体を探るための協力を求められる。ワトソンはザ・ワンが関わっていると考え協力する。グラントと日本皇帝の会見の場で屍者が暴走したが、そこにザ・ワンは現れなかった。しかし、ワトソンは半屍者化した大村益次郎からザ・ワンの存在を聞かされ、また、ハダリーからアメリカにある組織「アララト」がザ・ワンと関わりがあることを知らされ、彼女たちと共にアメリカ合衆国に向かう。
1879年9月、サンフランシスコにある屍者解析機関ミリリオン社を訪れたワトソンたちは、プロヴィデンスから大量の通信が発信されている事実を掴み、プロヴィデンスに向かい、プロヴィデンスにある「星の智慧派」の教会に乗り込んだワトソンたちは、そこでザ・ワンと出会う。しかし、そこに「ウォルシンガム機関」の下部組織「ルナ協会」の部隊が現れ、ザ・ワンやワトソンたちを拘束する。「ルナ協会」はザ・ワンやワトソンたちを連れノーチラス号に乗り込みイギリスに向かう。
ノーチラス号の中で、ザ・ワンはワトソンたちに屍者の真実を語り出す。ザ・ワンは「人間以外の全ての生命にも魂が存在する」「屍者化は人間に寄生する菌株が作用した結果」と語り、「人間の意思そのものが、菌株が作り出す幻想」と結論付けた。ザ・ワンは「菌株の不死化により人類は破滅する」と警告し、それを阻止するために解析機関の説得を試みようとしていた。ワトソンたちはザ・ワンの提案を受け入れノーチラス号を乗っ取り、イギリスの解析機関があるロンドン塔に乗り込む。
ロンドン塔に乗り込んだワトソンたちは解析機関に到達し、ザ・ワンは解析機関との対話を始め、かつてヴィクターに創造を拒否された自らの伴侶を実体化させる。そこにヘルシング教授が現れ解析機関のネットワークを遮断するが、ザ・ワンによって「屍者の言葉」を理解した解析機関は実体化し、全生命の屍者化を始める。ワトソンはザ・ワンを止めるため、カラマーゾフから譲られた「屍者の言葉」の結晶体をハダリーに渡し解析機関を破壊する。破壊に伴いロンドン塔は崩壊し、ザ・ワンは伴侶と共に姿を消す。
1881年、ワトソンは行方不明になっていたハダリーと再会し、自身の菌株に「屍者の言葉」を吹き込むように依頼する。ハダリーは「屍者の言葉」を吹き込み、ワトソンはそれまでの意思を失ってしまう。ワトソンとの旅で意思を手に入れたフライデーは、かつてのワトソンの意思を探すためロンドンの街中に向かう。
ジョン・H・ワトソン - 細谷佳正
フライデー - 村瀬歩
フレデリック・バーナビー - 楠大典
ハダリー・リリス - 花澤香菜
ニコライ・クラソートキン - 山下大輝
アレクセイ・カラマーゾフ - 三木眞一郎
山澤静吾 - 斉藤次郎
ユリシーズ・グラント - 石井康嗣
マニーペニー - 桑島法子
トーマス・エジソン - 武田幸史
シャーロック・ホームズ - 高杉義充
M - 大塚明夫
ザ・ワン - 菅生隆之
ナレーション - 二又一成
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劇場版 マジェスティックプリンス-覚醒の遺伝子-
汎銀河統一帝国を名乗る謎の勢力“ウルガル"の襲撃を受け、存亡の危機に陥った地球。
遺伝子操作によって戦うために生まれた子どもたち、イズル、アサギ、ケイ、タマキ、スルガ、アンジュの「チームラビッツ」は、最新鋭の戦闘デバイス「AHSMB(アッシュ)」で戦いを挑む。
ウルガルの拠点を叩く決戦で勝利するが、その戦闘でイズルは重傷を負い昏 睡状態となってしまう。
戦闘母艦ゴディニオンでイズルの回復を祈るアサギたち。そんな中、ウルガルの皇族の遺伝子を持つディオルナがその姿を現し、残存部隊を統率して地球へと侵攻する。狙うは、ラビッツの母校・グランツェーレ都市学園の地下に眠る“遺伝子"。イズルの意識が戻らない中、「イズルのぶんまで戦う」と決意するアサギ。チームラビッツ、そして新アッシュを駆るチームフォックスは最後の戦いへと出撃していく。
アサギ・トシカズ:浅沼晋太郎/クギミヤ・ケイ:日笠陽子/イリエ・タマキ:井口裕香
スルガ・アタル:池田純矢/クロキ・アンジュ:渡辺明乃/スズカゼ・リン:沢城みゆき
テオーリア:伊藤 静/シモン・ガトゥ:東地宏樹/ラケシュ・チャンドラ・セカール:藤原祐規
パトリシア・ホイル:三瓶由布子/スギタ:杉田智和/セイ・ユズリハ:斉藤壮馬
クリス・ソルフェリーノ:代永 翼/ユイ・マガリャネス:雨宮 天/アン・メディクム:鈴木愛奈
ディオルナ:久野美咲/ヒタチ・イズル:相葉裕樹
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幻界エロス教典 酒呑童子
その夜の侍
小さな鉄工所を営む中村健一(堺雅人)は五年前のひき逃げ事件で最愛の妻を亡くして以来、深い喪失感と共に虚無的な日々を過ごしている。その頃、刑期を終え出所したばかりのひき逃げ犯・木島宏(山田孝之)の元には、"復讐決行日"までをカウントダウンする匿名の脅迫状が届くようになる。二人の男と、取り巻く周囲の者たちそれぞれが抱える孤独、葛藤、願い。そして妻の五回目の命日の夜、二人は遂に対峙する。二人の魂がぶつかり合うなか、中村が木島へと向けた刃は意外なものだった。中村の想いとは・・・。
中村健一 - 堺雅人: 鉄工所を営む中年男。
木島宏 - 山田孝之: ひき逃げ犯。タクシー会社で研修中。
青木順一 - 新井浩文: 中村の亡妻の兄。中学校教員。
小林英明 - 綾野剛: 木島の友人。タクシー運転手。
中村久子 - 坂井真紀: 中村の亡妻。5年前、木島にひき逃げされた。
星信夫 - 田口トモロヲ: 小林の同僚。
小林昭子 - 木南晴夏: 小林の妻。居酒屋でバイト。
関由美子 - 谷村美月: 警備員のバイト。
久保浩平 - 高橋努: 中村の鉄工所の従業員。
川村幸子 - 山田キヌヲ: 中学校教員。青木の同僚。中村の見合い相手。
ミカ - 安藤サクラ: ホテトル嬢。
佐藤進 - でんでん: 中村の鉄工所の従業員。
スナックのママ - 峯村リエ
谷稔 - 黒田大輔: 中村の鉄工所の従業員。
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