SAW レイザー
ボン脳即菩薩
むずかしい恋
都会の片隅にたたずむ1軒のバー“NO-MU”。元バレエダンサーの南アキラ(水橋研二)は、人情の機微を知るバーテンダーとして、バーを訪れる人々の恋を見守っている。店には、図書館司書のアカネ(安藤サクラ)と、働き盛りで仕事一筋のサラリーマン・トオル(三浦誠己)がいる。アカネは最近マンネリ気味で、これからの将来に不安を感じている。トオルは、そんなアカネの煮え切らない態度に苛立っていた。しかしトオルは、アカネが読んでいた本に挟まったレシートを見つけてしまう。別のテーブルには、雑誌記者・大介(載寧龍二)と受付嬢・雅代(柳沢なな)がいる。妻子を持つ身でありながらプレイボーイの大介は、今夜こそ雅代を口説こうとしている。もう1組の男女は、大学生の祐司(森岡龍)と風俗嬢のマリ(前田綾花)。就職活動がうまくいかず、ヤケになっている祐司に、マリは嫌悪感をあらわにする。しかしマリは、そんな情けない祐司を放っておけず、彼をつい挑発してしまう。そんな店内で、バレエのプリマドンナ・静香(璃乃亜)は、誰かを待っているかのように、ひとり物静かにカウンターに座っている。店を訪れる客たちの色とりどりの想いが、重なり合い、交じり合ってゆく……。
バーテンダー・南アキラ 水橋研二
バレーダンサー・静香 璃乃亜
風俗嬢・マリ 前田綾花
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14歳
13歳は「子ども」で、15歳になると「大人」と呼んでいいかもしれない。では、14歳は…? その年齢の微妙さ、曖昧さ。すべてに過剰に反応し、この時期の心の傷は大人になっても残り続ける。そんな感覚を鋭く突きつけてくる作品だ。14歳のときに学校への放火を疑われ、教師に彫刻刀を突き立てた経験を持つ中学教師・深津稜。その現場に居合わせ、現在は測量士となっている杉野浩一。再会したふたりと、現在、14歳の中 学生たちの悲痛な運命が交わっていく。
ひとつひとつのシーンが、過剰なまでの緊迫感を保ち、キリキリと胸を締めつけてくる。深津が、教室で生徒から浴びせられる冷酷な一言や、杉野が、かつての自分と重ね合わせる少年への仕打ちなど、あまりにリアルな切実さで描かれるのだ。痛々しいドラマのなか、いじめられている少年の母親が、彼の部屋に入るときの描写を始め、思いがけないほど優しさに満ちたシーンもあり、そのコントラストが絶妙。「群青いろ」としてユニットを組む高橋泉と廣末哲万の作品で、本作に関しては高橋が脚本を書き、廣末が監督と杉野役を担当する。その杉野の抑制した演技が効果的。14歳を演じる若い俳優たちも切迫感に溢れており、登場人物たちの痛みを、観ている間ずっと共有してしまうはずだ。
廣末哲万
並木愛枝
藤井かほり
渡辺真紀子
香川照之
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