令嬢肉奴隷
画家を目指す令嬢、敷島澄子は、絵を完成させるため湘南の別荘に滞在していた。別荘には荻須道太郎という使用人がいるが、彼の野卑な素行に、澄子は上流階級の娘として耐えられなかった。しかし、澄子は実際には母、萌子の子供ではなく父が妾に生ませた子であった。ある日、澄子の婚約者、仁科がやって来た。彼は澄子の煮えきらない態度に二年間も待たされ、結着をつけるのが今回の目的だった。ある夜、二人はクルーザーで沖に出かけ、そこで仁科は澄子に答えを迫るが、あい変らずはっきりしない態度で、業を煮やした彼は彼女の体に挑みかかる。しかし、激しい抵抗に目的は果たせなかった。別荘では、例によって荻須が半裸で歩き回り、澄子の神経を逆なでしている。そんな荻須を町のスナックに勤めているまち子という女が慕う。敷島家恒例のガーデン・パーティが開かれることになり、荻須はその準備に追われていた。そんな荻須に澄子の妹、直美が、姉を犯してほしいと耳うちする。直美の顔には醜い痣があり、幼い頃から姉に嫉妬していたのだ。パーティが始まり、仁科は澄子を誘惑する。いたたまれずパーティの席から離れ、海の方へ行こうとした澄子は、庭の片隅にある倉庫の荻須の部屋に自分の絵を見つける。そのとき、後ろから荻須に抱きかかえられ犯されそうになるが、何とか逃げのびる。しかし、そんな屈辱を母にも伝えられず、翌日、ついに犯されてしまう。悩んだ澄子は自殺しようと家を出るが、令嬢としての自尊心を捨てればそんなに苦しいことはないことを悟る。再び別荘に戻った澄子に、荻須はまた襲いかかるが、今度は彼女もまた積極的に彼を迎え入れる。そんな二人の絡みをやってきたまち子が目撃した。荻須をめぐって二人の女が激しい乱闘をする。澄子にはもう令嬢の面影もなかった。荻須はそんな二人を残して別荘から去っていった。
敷島澄子 赤坂麗
敷島直美 早坂明記
荻須道太郎 手塚英明
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雪国
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった--その雪に深く埋れた名もなき温泉場に日本画家の島村は、昨年知り合った駒子が忘れられずに訪れた。駒子は養母とその息子行男の治療費を稼ぐため芸者になっていた。彼女の義妹葉子は島村と駒子の仲を憎しみの眼で瞶めた。だが、二人の胸には激しい愛の炎が燃え立っていた。二人とも、とうてい結ばれぬ恋だとは覚っていたが、年に一度の逢う瀬が、いつしか二人にこの上ない生きがいとなってしまった。島村には東京に妻子がいた。駒子には養うべき人々と、そのための旦那をもっていた。駒子は島村と一緒に浮き浮きして楽しそうだった。しかし、夜、島村と二人きりになると、駒子はままならぬ二人の運命の切なさに身もだえするのであった。その冬島村が帰京する日駒子は駅に見送りに来ていると、葉子が行男の急変を知らせに来たが、人の死ぬのを見るのはいやと、家とは逆の方向に歩いていった。次の年、約束より遅く島村は来た。すでに養母も行男も死んでいなかった。駒子は旦那とも手を切っていた。そんな彼女に島村は、妻にも話したから一緒に東京へ行こうといった。駒子はその彼を呆然と見つめていたが、あんたは年に一度来る人……といって突伏した。翌晩、酔った駒子が島村の部屋に入って来た。抱き寄せる島村に駒子は悲しく無抵抗であった。翌朝、島村は駒子に、この雪国に来ないことがせめても君への謝罪だといった。愛の激しさ、厳しさ、哀しさを噛みしめながら二人は別れた。その夜、映画会をやっていた繭倉が火事になって、葉子は顔中大火傷を負った。--島村は次の年も、その次の年も姿を見せなかった。駒子は葉子を一生の荷物として、山袴にゴムの長靴をはいて雪の中を今日もお座敷へ急いでいた。
島村 池部良
駒子 岸惠子
葉子 八千草薫
佐一郎(葉子の弟) 久保明
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MW ムウ
佐藤健/MW−ムウ−第0章〜悪魔のゲーム |
梨園に生まれたエリート銀行マン・結城美知夫(ゆうきみちお)には、狂気の連続凶悪犯罪者としての顔があった。犯行を次々に重ねては、その後に教会を訪れ、旧知の神父・賀来巌(がらいいわお)[1]のもとで懺悔を行なう美知夫。しかし、2人は同性愛者として、肉体関係を結んでいた。
かつて美知夫は、少年時代に南国の沖ノ真船島(おきのまふねじま)を訪れ、この地にたまたま来ていた不良少年グループにかどわかされた経験をもつ。その際、同島に駐留する某外国軍の秘密化学兵器「MW(ムウ)」が漏れた。島民が相次いで変死する地獄絵を目の当たりにしたトラウマと、自らも毒ガスを吸ったショックから、美知夫は心身を蝕まれる・・・。
結城美智雄:玉木宏
原作では「美知夫」。表の顔はエリート銀行員、裏の顔は猟奇殺人犯。
賀来裕太郎:山田孝之
原作では「巌 (いわお)」。教会の神父。
溝畑智史[2]:山本裕典
東京中央新聞の駆け出しの新聞記者
橘誠司:林泰文
刑事で、沢木の部下。
渡辺[3]美香:山下リオ
教会の少女
山下孝志:半海一晃
結城の銀行での上司
望月靖男:品川徹
大臣。
松尾:鶴見辰吾
望月大臣の秘書
川村夫人:角替和枝
交通事故で亡くなった新聞記者、川村憲明の妻。
岡崎俊一:中村育二
娘を誘拐された会社役員
岡崎愛子:小松彩夏
誘拐された岡崎の娘
三田:風間トオル
東京中央新聞の記者
牧野京子:石田ゆり子
東京中央新聞の記者
沢木和之:石橋凌
警視庁捜査一課の中年刑事。
リチャーズ司令官:ディビッド・スターズィック
アナウンサー
藤井貴彦、山本舞衣子(日本テレビアナウンサー)
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狂つた一頁
頭脳警察/狂った一頁×頭脳警察〜a page of madness×ZK Liv |
1926年(大正15年)製作・公開、衣笠貞之助監督による日本の長篇劇映画、サイレント映画、アヴァンギャルド映画である。
衣笠貞之助が川端康成と興した新感覚派映画連盟製作の、前衛的なサイレント作品。狂った妻が入院している精神病院に勤める小使いの目をとおして、非日常的な世界を光と影の中に描いた。精神病院を舞台としているためか、ソフト化は実現していない。
小使 - 井上正夫
妻 - 中川芳江
娘 - 飯島綾子
青年 - 根本弘
医師 - 関操
狂人A - 高勢実
狂人B - 高松恭助
狂人C - 坪井哲
踊り子 - 南栄子
少年 - 滝口新太郎 ※非クレジット。
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