天空の城ラピュタ
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ある夜、飛行中の飛行客船を、航空海賊の一団が襲撃する。政府特務機関に捕らわれ客船に乗っていた少女シータは、混乱に紛れて特務機関の指揮官であるムスカ大佐を気絶させると、彼の懐から青い石のペンダントを奪い取る。窓を伝って逃げようとするが、海賊に見つかり、驚いた拍子にシータは客船から転落してしまう。雲間を落ちていく中、気を失った彼女の胸にかかっていたペンダントの青い石が突然光を放ち、シータは光に包まれゆっくりと降下していった。
鉱山町で働く少年パズーは、青い光とともに空からゆっくりと降りてきたシータを助け、自宅にかくまう。一夜明けパズーは、シータの行方を追う空賊や政府からシータを守り逃走を図る。パズーの亡父は冒険家だったが、かつて、空に浮かぶ城「ラピュタ」を見たという。そこにはラピュタ人(らぴゅた・びと)が住むといわれている。シータがラピュタ人の子孫であることと、シータ が持っているペンダントの石は「飛行石」(ラピュタ人が使っていたといわれる伝説の石)であることを知るに至って、パズーはラピュタの実在を確信する。だが、その直後に政府の軍隊が現れ、2人は捕らわれてしまう。
シータを再び捕らえたムスカは、シータに、かつて空から落ちてきたという壊れたロボットを見せ、シータがラピュタ王家の末裔である事を伝えると、パズーの命と引き換えに協力を迫る。解放されたパズーは自宅で待ち受けていた空賊ドーラ一家と共に、シータ奪還に向かう。
パズー
声 - 田中真弓(ジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク)
本作の主人公。スラッグ渓谷の銀鉱山で働く少年。両親とは死別している。ラピュタの発見に関して詐欺師の汚名を着せられたまま死んだ父のため、自作の飛行機でラピュタの実在を証明することを夢見る。シータと出会ったことで、ラピュタを巡る冒険の旅へと出ることになる。正義感と行動力にあふれる少年。頑丈な身体の持ち主で、視力も良い。日の出と共にトランペットを吹き、飼っているハトに餌をやるのが日課。
田中真弓によると、パズー役のオーディションは、製作者側が「あまり大声を発さないアニメを目指していた」と言うことで、声優では田中1人で後は俳優で「声優(田中)にするか俳優にするか」で最終オーディションまでもつれ込んだと言う。[7]
シータ
声 - 横沢啓子(アンナ・パキン)
本作の主人公。ゴンドアの谷に住む少女。身長はパズーと同じくらい。長い黒髪を二本の三つ編みおさげにしている。ラピュタ王家の末裔で、本名はリュシータ・トエル・ウル・ラピュタ。ラピュタ語で「トエル」は「真」、「ウル」は「王」と呼び、「真のラピュタ王」を意味する。家の暖炉に隠されていた飛行石のペンダントを首から下げている。山育ちでパズー同様、視力は良い。ヤクを飼って生活していたが、両親とは死別し、一緒に暮らしていた祖母もすでに他界している。ラピュタを狙う政府に拉致され、飛行船で運ばれているところ、ドーラ一家の襲撃に遭う。逃げ出そうとして飛行船から転落したが、飛行石の力で助かり、パズーに匿われることになる。名の由来はインドの叙事詩『ラーマーヤナ』のヒロイン・シーターから。
マ=ドーラ
声 - 初井言榮(クロリス・リーチマン)
空賊(空中盗賊)「ドーラ一家」の女頭領で、飛行船・タイガーモス号の船長。劇中の発言より、年齢は50代前後であることが分かる。頭脳明晰で決断力に富み、海賊の配下として働く三人の息子たちや子分たちを追い抜くほどの健脚の持ち主でもある。軍に先んじてラピュタの財宝を手に入れることを目論み、その鍵となる飛行石を所持するシータと、彼女を助けたパズーを追い回すが、後に2人をタイガーモス号に迎え入れ、よき理解者となる。亡き夫は天才的な発明家だったらしく、現在空賊内で使われている道具の殆どは彼の遺品。劇中では、軍が飛行船を呼び寄せる暗号を「ANGO」というタイトルの本で解読していた。ほかにも、そろばん(本人曰く、東洋の計算機)で航法計算をする場面がある。
ムスカ
声 - 寺田農(マーク・ハミル)
本作の黒幕。政府から派遣された特務機関の指揮官。階級は大佐。シータの家系と分かれたもう一つのラピュタ王家の末裔であり、本名はロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ。表向きは慇懃な口調で紳士的に振舞うが、目的の為には手段を選ばず、部下や味方も見捨てて行動する。最後は「滅びの呪文」によって死ぬ。当初ムスカ役の声優は根津甚八に依頼されていたが断られ、同時期にTV放映された『ブレードランナー』において、ロイ・バッティ(ルトガー・ハウアー)の吹き替えを演じていた寺田農に依頼された[8]。なお、ムスカが作中で使用している中折れ式のリボルバー拳銃(エンフィールド・リボルバー)は監督の宮崎駿の好む銃であり、後に制作した『紅の豚』や『ハウルの動く城』にも登場している。
パズー 田中真弓 ジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク
シータ 横沢啓子 アンナ・パキン
ドーラ 初井言榮 クロリス・リーチマン
ムスカ 寺田農 マーク・ハミル
モウロ将軍 永井一郎 ジム・カミングス
ポムじいさん 常田富士男 リチャード・ダイサート
シャルル 神山卓三 マイケル・マクシェーン
ルイ 安原義人 マンディ・パティンキン
アンリ 亀山助清 アンディ・ディック
老技師 槐柳二
親方 糸博 ジョン・ホステッター
おかみさん 鷲尾真知子
マッジ TARAKO
シータの祖母 鈴木れい子
軽便鉄道の機関士 西村知道 マット・K・ミラー
黒眼鏡 大塚芳忠
菅原正志
子分キ 大滝進矢
子分ク 平井隆博
子分ケ 峰恵研
子分コ 菅原正志
青い服の貴婦人 林原めぐみ
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西日本のとある町は、干拓地にある集落「沖」と干拓以前からの集落「浜」に分かれていた。「浜」と「沖」の交流はほとんどなく、「浜」の人間は「沖」を侮蔑していた。一家4人で「浜」に暮らしているシュウジは、4つ上の物知りな兄・シュウイチが好きだった。
シュウジが小学校に入るか入らないかの頃、「沖」のはずれに鬼ケンと呼ばれるチンピラとその女・アカネが住み着いた。小学3年生の夏、シュウジは初めて2人と言葉をかわす。しかし数ヶ月後、鬼ケンは死体となって山中で発見され、アカネは町を去った。
3年後。「沖」に教会が出来て、「浜」の人々から殺人犯だと噂される神父がやって来た。シュウジはそこで行われたクリスマス会で「沖」の学生・エリと出会うが、途中で教会から逃げ出してしまう。しばらくして「浜」「沖」両小学校の生徒が一緒になる中学校に入学すると、シュウジとエリは同じクラスになり、同じ陸上部に入部した。やがてシュウジは、エリの通うあの教会に足を運ぶようになる。その一方で、高校2年生になったシュウイチの精神は少しずつ壊れていった。
ある時、「沖」をリゾート地に開発することが決まった。「沖」の住人たちは立ち退き金を受け取って場所を明け渡すが、神父は頑として教会の立ち退きを認めない。そんな中、「沖」で立て続けに放火事件が起こるようになった。
シュウジ:手越祐也(NEWS)
エリ:韓英恵
アカネ:中谷美紀
神父:豊川悦司
新田:大杉漣
鬼ケン:寺島進
シュウジの父:菅田俊
シュウジの母:高橋ひとみ
シュウイチ:柄本佑
エリの母:矢沢心
エリの父:鈴木一真
エリの叔父:田山涼成
宮原雄二:加瀬亮
みゆき:永井流奈
石倉:平泉成
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