亡国のイージス
海上自衛官である宮津弘隆が、自分の座乗艦であるミニ・イージスシステム搭載ミサイル護衛艦「いそかぜ」(艦番号はDDG183)に、特殊兵器「GUSOH」を持ち込み反乱を起こした。人質は首都東京、困惑する内閣。新人の部下如月を、そして自分の艦を取り戻すために飛び込んでいった先任伍長仙石恒史。
「守るため」に戦う2人の隊員は「俺たち」の艦を取り戻し、ミサイルの発射を阻止できるか。
仙石恒史(せんごく ひさし)
演:真田広之
「いそかぜ」先任警衛海曹(先任伍長)。
高卒で海上自衛隊に入る。劣等感が強く、いわゆる不良だった彼も、自衛隊で長く過ごす中で上意下達に身を任せるようになっていた。自分の艦に対する愛着が深く、「艦は我が家。クルーは家族」と信じて疑わない。離艦後に単身「いそかぜ」に戻る。絵が得意だが、人前では描かない。物語の当初、離婚の危機にある(映画版では妻は既に他界している他、娘の年齢も異なる)。なお、小説ではプロローグの段階で初任幹部時代の宮津と出会っているらしい描写が見られる。
宮津弘隆(みやつ ひろたか)
演:寺尾聰
海上自衛隊ミサイル護衛艦「いそかぜ」艦長(映画では防衛庁側の意向もあり副長に変更されている)二等海佐。そして、今回の事件の首謀者。
父親も日本海軍出身で、父に憧れて自衛官を志す。人望に厚く、同級生・先輩後輩・同僚に彼を慕う者は多い。妻と防大生の子供にめぐまれていたが、ある事件をきっかけに全く逆の歯車が回り始める。冷徹になろうとするも、ここ一番で冷徹になりきれない。
如月行(きさらぎ こう)
演:勝地涼
「いそかぜ」第一分隊砲雷科一等海士。
少年時代、母、祖父を失い、父を自分の手にかける。その後、ある組織に拾われ、以降その組織の一員として行動することになる。寡黙で、訓練の成果もあるが感情を押し殺している。天才的な絵の才覚を持っている。今回「いそかぜ」に乗艦したのは、名目上はミニ・イージスシステムの習熟者として、「いそかぜ」のクルーに新システムの指導を施すため、横須賀から配転されて来た。との事であったが、実は宮津達による反乱を阻止する特命を受けて派遣された防衛庁情報局所属の二曹であった。
田所祐作(たどころ ゆうさく)
演:斉藤陽一郎
「いそかぜ」第一分隊砲雷科海士長。
暴走族を辞めてブラブラしているところを自衛隊地方連絡部の広報官に声を掛けられて入隊した。入隊後も暴走族くずれの気質がぬけなかったが、仙石の推薦で防衛記念章を授与されてからは見違えるように訓練に励むようになり、元々の面倒見の良さから海士達のまとめ役として若いクルーを取り仕切るようになる。仙石の弟分的な存在。海曹への昇任試験を控えている。原作小説の上での設定と比べて映画では主人公やストーリーそのものへの絡みが少なくなっており、既婚者で恐妻家であることを窺わせている。
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