グッバイ、レーニン!
東ドイツの首都東ベルリンに暮らす主人公のアレックスとその家族。母のクリスティアーネは夫のローベルトが西ドイツへ単独亡命して以来、その反動から熱烈に社会主義に傾倒していた。 そんな家庭環境の中、東ドイツ建国40周年記念日である1989年10月7日の夜に、アレックスは家族に内緒で反体制デモに参加、街中で警官ともみあっていた。それを偶然通りがかったクリスティアーネが目撃。強いショックから心臓発作を起こして倒れ、昏睡状態に陥る。
彼女は二度と目覚めないと思われたが、8ヶ月後に病院で奇跡的に目を覚ます。しかし、その時にはすでにベルリンの壁は崩壊、東ドイツから社会主義体制は消え去り、東西統一も時間の問題となっていた。「もう一度大きなショックを受ければ命の保障は無い」と医師から宣告されたアレックスは、思案の末、母の命を守るため自宅に引き取った。周囲の協力を半ば強要しながら、東ドイツの社会主義体制が何一つ変わっていないかのように必死の細工と演技を、続ける。だが、道路は西側の車が頻繁に通行し、ビルの壁にも西側文化の象徴「コカ・コーラ」の広告垂れ幕が掛けられ、国営配給ストアは西側資本のスーパーマーケットに変貌していく。アレックスは映画マニアの友人デニスの協力を得て、コカ・コーラが東ドイツの国営企業と提携をしたという内容や、西ドイツの経済が悪化したことで自家用車で亡命する西ドイツ人が急増したといった内容の偽のニュースを製作して母に見せることで変化を納得させるが、それでも東西統一の現実は着実に近づいてくる…。
ダニエル・ブリュール
カトリーン・サーズ
チュルバン・ハマートヴァ
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