プリンセス・トヨトミ
5月31日の木曜日、午後4時。突如として大阪府で一切の営業活動、商業活動が一斉に停止した。物語はそこからさかのぼること10日前、東京から訪れた会計検査院の調査官3人と、空堀商店街に住む2人の中学生の、一見何の関わりもない行動を中心に描かれる。
会計検査院第六局所属の松平・鳥居・旭の3人は実地検査のため大阪を訪れる。そのリストの中には謎の団体「社団法人OJO」が入っていたが、期間中にOJOの検査をできないまま一旦帰京する。一方、空堀中学校に通う大輔と茶子は幼馴染。長い間女の子になりたいと思っていた大輔はセーラー服姿で登校することを夢に見て、実行に移す。しかし、彼を待っていたのは壮絶ないじめであった。
週が明けて火曜日、ある理由で大阪に残っていた松平はOJOの実地検査ができることを知り、現地へと向かう。一方の大輔はその日、担任教師に早退を命じられ、父親とともにある場所へと行くことになる。松平と大輔の2人が見たものは地下に眠る「大阪国」であり、大輔は父が大阪国の総理大臣であることを告げられる。
「大阪国」は35年間で日本国政府から175億円もの補助金を受けていたが、肝心なことを国との条約を盾に語らない。松平はこの「大阪国」の不正を明るみにするために対決することに。そんな中、大輔へのいじめがエスカレートし、茶子はいじめた相手への襲撃を決行するが、そのことが思いもよらぬ事態へと発展する。
それぞれの思惑と誤解が交錯したとき、長く閉ざされていた歴史の扉が開かれる。
松平 元 - 利重剛/少年時代 - 関根航
鳥居 - マギー
旭 ゲーンズブール - 川原亜矢子
真田 大輔 - 三田村陽斗
橋場 茶子 - 櫻田実久
島 猛司 - 矢野有祐
蜂須賀 勝 - 長澤翼
真田 幸一 - 赤井英和
真田 竹子 - 岸昌代
長宗我部 - 峯村淳二
千野 - 山崎海童
松平の父 - 柳澤愼一
松平の母 - 池田道枝
日本国総理大臣 - 岡本富士太
宇喜多 - 大賀太郎
木村兄 - 飯山祐太
木村弟 - 興津正太郎
課長 - 荒谷清水
車いすの老人 - 若林哲行
私服警官 - 辻本一樹
大阪府庁の男 - 下塚誠
販売機の声 - 林英世
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