塀の中のジュリアス・シーザー
稽古シーンを中心に構成されているものの、ストーリー自体はシェークスピア戯曲『ジュリアス・シーザー』に従っている。ただし、舞台の本番シーンなど、本作のエンディングの一部が冒頭に挿入され、そこから6ヶ月前にさかのぼる形でストーリーが始まる。なお、舞台の本番シーンはカラー映像だが、それ以外は基本的にモノクロ映像である。
ローマ郊外にあるレビッピア刑務所。施設の一角では重犯罪を犯した服役囚を収容している。刑務所では、囚人たちによる演劇実習が定期的に行われている。今年は課題にシェークスピアの『ジュリアス・シーザー』が選ばれ、出演を希望する囚人たちがオーディションで選ばれる。
殺人、麻薬密売、組織犯罪など、様々な罪を犯した死刑囚や長期懲役者たちが、シーザーやブルータス、カシウス、アントニウス等主要キャストを務めることとなる。囚人たちは手探りで演技の練習を行っていくが、やがてシーザーやブルータス、その人物たちと同化していき、刑務所内はまるで本当の古代ローマのようになっていく。
やがて、一般の外部の観客が招待され、舞台の幕があがる。
舞台は成功を収め、カーテンコールで歓喜に沸く囚人たちだったが、全てが終わると彼らはそれぞれの監獄に戻される。
キャシアス(カッシオ) - コジーモ・レーガ
ブルータス(ブルート) - サルヴァトーレ・ストリアノ(イタリア語版)
ジュリアス・シーザー(チェーザレ) - ジョヴァンニ・アルクーリ
アントニー(マルカントニオ) - アントニオ・フラスカ
ディシアス(デチオ) - フアン・ダリオ・ボネッティ
ルシアス(ルーチョ) - ヴィンチェンツォ・ガッロ
メテラス(メテロ)(英語版) - ロザリオ・マイオラナ
舞台監督 - ファビオ・カヴァッリ
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