海賊と呼ばれた男
百田尚樹による歴史経済小説である。
出光興産創業者の出光佐三をモデルとした主人公・国岡鐡造の一生と、出光興産をモデルにした国岡商店が大企業にまで成長する過程が描かれている。
第10回本屋大賞受賞作品[1]。2016年12月現在、上下巻累計で420万部突破のベストセラーとなっている[2]。
2016年12月10日に映画化作品が全国公開された。
1945年(昭和20年)8月15日。世界中を敵に回した、日本の戦争は終わった。東京をはじめとした主要都市は徹底的に爆撃されて瓦礫の山となり、海外資産のすべてを失って莫大な賠償金が課せられようとしていた。これから日本はどうなっていくのだろうかと、全員が途方に暮れて失意に包まれているとき、毅然と店員を集めて話す男がいた。国岡商店の国岡鐡造店主である。
わずかに残った店員を前に、鐡造は「愚痴をやめよ、愚痴は泣きごとである。亡国の声である」「日本には三千年の歴史がある。戦争に負けたからと言って、大国民の誇りを失ってはならない。すべてを失おうとも、日本人がいるかぎり、この国は必ずや再び立ち上がる日が来る」と訓示を述べた。だが、失望から立ち直り武者震いする店員たちに、売るべき商品「石油」がそもそもないという現実が襲いかかる。「店主、このままでは、国岡商店は潰れます。涙を呑んで人員整理を」という進言に、鐡造は「馘首はならん!」と解雇を断固拒否する。戦後、住処も食糧事情もままならない情勢下で、日本の復興に向かって闘う男たちの物語が始まった。
国岡鐵造 - 中村雅俊
日田重太郎 - 國村隼
東雲忠司 - 川島得愛
国岡正明 - 江原正士
国岡ユキ - 佐久間レイ
武知甲太郎 - 福沢良一
甲賀治作 - 大林隆介
柏井耕一 - 浅科准平
宇佐美幸吉 - 佐々木啓夫
小松保男 - 利根健太朗
日田八重 - 久嶋志帆
藤本壮平 - 樫井笙人
重森俊雄 - 酒巻光宏
武田新平 - 金光宣明
人見孝 - 高槻陽一
国岡昭一 - こばたけまさふみ
白石庸次郎 - 祐仙勇
玉置敬三 - 三宅貴大
新田辰夫 - 玄田哲章
ナレーション - 上柳昌彦
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