PTU
「PTU」は、一晩の偶発的な事件を追って、3組の警察チームが奇妙な連帯で繋がれていく、スタイリッシュなサスペンス・アクションである。深夜、犯罪が横行する雨上がりの路上で、各々の事件を追う警察チーム:組織犯罪課の刑事、特捜課のCID、そして機動隊PTU。彼らのタイムリミットは午前4時。それぞれの思惑は予想外に 絡まり合い、偶然は必然となって彼らへと襲いかかる。そして夜明けと共に事件の核心は明らかになるのだが・・・・・。 1980年代、香港ノワールというべきジャンルを生み出したジョン・ウー監督の「男たちの挽歌」'86以降、その流れを受け継いだと言われているジョニー・トー監督。彼が創り上げるサスペンス・アクション作品は、現在、香港ネオ・ノワールと呼ばれ世界中の映画ファンから高く評価されている。本作「PTU」はまさに彼の集大成とも言うべき作品で、撮影から完成まで2年の歳月をかけた渾身の一作である。全編を包み込む、闇を生かした独創的なライティングと、深夜の街で敢行されたロケーション、そして綿密なリサーチに基づいたリアルな警察描写は、ドラマに緊迫感を持たせる事に成功し、今までにない衝撃と興奮を我々に与えてくれる。ジョニー・トー監督は70年代末に香港ニュー・シネマの立役者として監督デビューし、ヒット・メーカーとして高い評価を得る。そして90年代に入ってからは、従来の香港映画とは異なる着眼点で、独特の作風と斬新な発想の作品を発表し続けている。「本当に撮りたかった作品」と自ら言うだけあって、「PTU」製作にあたっては根気強く妥協を許さぬ姿勢が貫かれた。エンターテイメント性を重んじる香港映画界において、「PTU」の様な作品はマーケットからすると地味な印象を拭えず、出資を募るのは困難だった。その為にトー監督は「痩身男女」'01や「アンディ・ラウの麻雀大将」'02などのヒット作を撮り上げ資金を確保。その合間を縫って「PTU」の撮影を続けた。自作の「ザ・ミッション/非情の掟」'99でも見受けられる様に、ビッグ・ネームのスターを起用せず、実力派や若手俳優たちを巧みに演出して作品を完成させ、その結果、香港のアカデミー賞である第23回香港電影金像奨で見事、最優秀監督賞を勝ち取った。
サイモン・ヤム
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