独立愚連隊西へ
前作の『独立愚連隊』同様、中国北部線戦を舞台に西部劇風な活劇とコメディの要素をまぶした喜八タッチといえる手法で、戦争と人間を描いた娯楽作。原作は蓮本修の「武器なき戦場」。前作での戦争の無意味さをあらわした多くの兵士が亡くなるという戦闘シーンに対する批判を受けて本作では、敵味方を含めて極力死者を出さないという方針で撮られた。そのためテーマ曲の明るさも含めて理想主義的ともいえる明るい戦争映画となった。だが、消えた軍旗捜索のためにだけに敵味方が争奪戦を繰り広げるという戦争の持つ愚かさを訴えていて、岡本喜八監督の代表作『肉弾』(1968年)に通じる戦争批判の精神は、底辺にはしっかりと流れている。
佐藤允:戸川軍曹
加山雄三:左文字少尉
久保明:北原少尉
江原達怡:小峰衛生兵
平田昭彦:大江大尉
水野久美:羽島六合子
中丸忠雄:金山中尉
堺左千夫:神谷一等兵
中山豊:畑一等兵
山本廉:関曹長
沢村いき雄:中国密偵A
田島義文:新田参謀
中谷一郎:早川
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