羅生門
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平安時代。荒れ果てた都の羅生門で、杣売りと旅法師が放心状態で座り込んでいた。そこへ雨宿りのために下人がやって来る。下人は退屈しのぎに、2人がかかわりを持つことになったある事件の顛末を聞く。
ある日、杣売りが山に薪を取りに行っていると、武士・金沢武弘の死体を発見し、検非違使に届け出た。次に旅法師が検非違使に呼び出され、殺害された武士が妻・真砂と一緒に旅をしているところを見たと証言した。
やがて、武士殺害の下手人として、盗賊の多襄丸が連行されてくる。多襄丸は女を奪うため、武士を木に縛りつけ、女を手籠めにしたが、女が「生き残った方のものとなる」と言ったため、武士と一対一の決闘をし勝利した。しかし、女は逃げてしまったと証言した。
しばらくして、生き残っていた武士の妻が検非違使に連れて来られた。妻は多襄丸に手籠めにされた後、多襄丸は逃亡し、妻は夫に自分を殺すよう訴えるが意識を失い、意識を取り戻したら、夫には短刀が刺さって死んでいた。自分は後を追って死のうとしたが死ねなかったと証言した。
多襄丸:三船敏郎
都の内外に悪名が轟く盗賊。女好きとしても有名。真砂の美貌や気性の激しさに惹かれ、金沢夫婦を襲う。
金沢武弘:森雅之
旅をしている武士。言葉巧みに多襄丸に山奥まで連れて行かれ、木に縛られ、妻を手籠めにされる。
真砂:京マチ子[2]
金沢の妻。一見、おとなしく貞淑な妻だが、内心では激しい気性を抱えている。
杣(そま)売り:志村喬
金沢の遺体の第一発見者。事件を目撃し、人間不信になるが、最後に人間らしさを取り戻し、ある行動をおこなう。
旅法師:千秋実
生前の金沢を目撃していたため、検非違使に呼ばれる。杣売りの話を聞いて人間不信となるが、ラストの杣売りの行動に心を救われる。
下人:上田吉二郎
雨宿りの際に暇つぶしに杣売りの話を聞く。杣売りの偽善性を突き、人間のエゴイズムをさらけだす行動をラストにおこなう。
巫女:本間文子
巫女というより霊媒師。金沢の霊を呼び込み、証言をおこなう。
放免:加東大介
河原で倒れていた多襄丸を発見し、検非違使に連行する。
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