陸軍中野学校
陸軍中野学校 [ 市川雷蔵 ] |
1938年10月、三好次郎陸軍少尉は所属する連隊で草薙中佐と名乗る男の訪問を受け、次々と質問を浴びせられる。1週間後、三好は陸軍省に出頭せよとの極秘命令を受け、母と許嫁の雪子には出張と偽って東京に向かう。翌朝、靖国神社近くのバラックには三好をはじめ18人の若い陸軍少尉が集められていた。彼らの前に現れた草薙は、1年間のスパイ教育と軍服の着用や軍隊用語の使用の禁止を命じる。草薙は陸軍士官学校出身の純軍人で構成された参謀本部とは違う世間離れしていない優秀なスパイを養成すべく、陸軍予備士官学校出身者である彼らを集めたのである。変名を与えられた三好らは、柔道や航空機の操縦、さらに大学教授を招いての政治学の講義にいそしんでいった。 しばらくして、彼らは九段から中野電信隊跡に移動した。ここでは、諜報において必要な技術 - 変装、ダンス、更に名の知れた金庫破りによる窃盗術や生理学者による女の肉体を喜ばせる方法までもが教授され、サラリーマンの団体を装った遊郭での実習まで行なわれた。一方、音信不通の三好を探していた雪子は、消息不明の三好をさがす手がかりをもとめて、参謀本部の暗号班にタイピストとしてつとめはじめる。
過酷な訓練で自殺者を出しながらも1年間の訓練を終えた彼らに卒業試験として与えられたのは、英国領事館の外交電信暗号コードブックの内容入手であった。三好は、アメリカ帰りの洋服屋に成りすまし、ポーカー仲間として領事館の暗号係のデビットソンに接近する。さらに、出入りの中国人コックを買収して領事館に侵入し、コードブックを撮影して見事内容入手に成功した彼らであったが、コードブックの内容はすぐに変更されてしまった。参謀本部の前田大尉は、作戦に失敗した中野学校の存在に苦言を呈する。
三好らは、参謀本部から情報が漏れたのではないかと感じ、参謀本部を訪れるが、そこで雪子の姿を見る。雪子が参謀本部にいることを不審に思った三好は、雪子がラルフと紙片のやりとりをしているのを目撃する。引ったくりを装って雪子から鞄を奪った三好は、その紙片から雪子が英国諜報機関の手先であることを知り、前田大尉から機密が漏れたことを確信する。ある晩、三好は雪子の元を訪れ、ホテルに誘うが・・・
市川雷蔵 - 三好(椎名)次郎
小川真由美 - 布引雪子(次郎の恋人)
加東大介(東宝) - 草薙中佐
E・H・エリック - オスカー・デビットソン
待田京介 - 前田大尉(陸軍参謀本部)
ピーター・ウィリアムス - ラルフ・ベントリイ
早川雄三 - 岩倉大佐(陸軍参謀本部)
村瀬幸子 - 三好菊乃(次郎の母)
仁木多鶴子 - はつ恵(バーのホステス)
三夏伸 - 手塚(中野学校生)
仲村隆 - 杉本(中野学校生)
井上大吾 - 甲斐(中野学校生)
森矢雄二 - 久保田(中野学校生)
九段吾郎 - 宮木(中野学校生)
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