灰とダイヤモンド
【ショップ内で500円クーポン配布中!】灰とダイヤモンド 下/アンジェイェフスキ/川上洸【25… |
詩的暗喩表現と政治的ほのめかしに満ちた、ポーランド映画史上最も重要な作品。
第二次大戦が終焉を迎えた日、運命から逃れられない反共ゲリラの青年に悲劇が訪れる…。
アンジェイ・ワイダ「抵抗三部作」最終作。
1945年5月5日、ドイツ軍の降伏が目前に迫っていたころ、ポーランド労働者党県委員会書記のステファン・シチューカは、郡委員会書記のフランク・ポドグルスキが運転するジープで視察先のセメント工場に向かっていた。しかし、道中で、ポドグルスキは知人のアリチア・コセーツキに声をかけ、話し込んでしまう。そのため、シチューカは到着予定時間に遅れてしまうが、ロンドン亡命政府系のゲリラによる暗殺を免れる。
シチューカはポドグルスキが声をかけた人物に興味を持つが、アリチアの夫、アントーニが自分と同じ強制収容所にいたことを知ると、アントーニと会う機会を作るようポドグルスキに依頼する。実はアントーニは強制収容所内でドイツ軍に取り入ってカポ(補助看守)となり、同胞に対して残虐な行為をおこなっていた。ポドグルスキの話からシチューカはアントーニこそ自分が収監されていた強制収容所の悪名高きカポの正体ではないかと考え、自分の考えを確かめようとしたのだ。
その夜、地元の市長・シフェンツキがシチューカを歓迎する宴会を《モノーポル》ホテルで開いた。シフェンツキは秘書のフランク・ドレヴノフスキに準備を命じていたが、ドレヴノフスキは準備中にシフェンツキがワルシャワに栄転するという噂を耳にする。すると、ドレヴノフスキはシフェンツキの栄転先が知りたくなり、情報通のピェノンジェクに酒を勧めて聞き出そうとする。しかし、自分も一緒に酒を飲んでしまい、肝心の宴会の準備をおろそかにしてしまう。宴会は無事始まるが、ドレヴノフスキは泥酔して醜態を演じ、失脚してしまう。宴会中、シチューカは古参社会党員のカリーツキに共闘を呼びかけるが、カリーツキは時代の動きを理解しようとはしなかった。
そのころ、同じホテルのバーではロンドン亡命政府系の暗殺者、マーチェク・ヘウミツキが、アントーニの長男でロンドン亡命政府系のゲリラのアンジェイとシチューカ暗殺の謀議をおこなっていた。そのバーで、マーチェクはウェイトレスのクリスティーナと恋に落ちる。謀議の後、クリスティーナとしばしの逢瀬を楽しんだマーチェクは、暗殺業から足を洗い、彼女と新しい人生を歩んでいくことを決意する。
5月8日。マーチェクは、クリスティーナと落ち合う約束をすると、これで最後にするべく、シチューカ暗殺へと向かうが…。
ステファン・シチューカ
ポーランド労働者党県委員会書記。元エンジニア。戦前からの筋金入りの共産主義者。妻の最期の様子を知るべく、妻と同じ強制収容所にいた人々に妻の様子を尋ね歩いている。また、アントーニの旧悪を看破し、彼を告発しようとする。
フランク・ポドグルスキ
ポーランド労働者党郡委員会書記。元司法修習生。司法修習生時代に持ち前の左翼思想ゆえに孤立していたが、そのときにアントーニに弁護され、恩義に感じていた。しかし、シチューカからアントーニの旧悪を聞かされると、彼を告発する。当初は昔のよしみでアントーニを見逃すという設定になっていたが、批判され、設定が変更された。
アントーニ・コセーツキ
元判事。強制収容所に収監されていたとき、カポとなり、同胞を痛めつけた。強制収容所から解放されると自宅にこもっていたが、やがて過去の行為を開き直るようになる。
アリチア・コセーツキ
アントーニの妻。純粋無垢な性格だが世事に疎く、夫から過去の旧悪を告白されても、その意味するところを理解できなかった。
【映画】 【動画】 【洋画】 【邦画】 【ドラマ】
映画→ 動画→ 洋画→ 邦画