きみはいい子
【新品】きみはいい子 Blu-ray |
呉美保監督により映画化された。主演は高良健吾、ヒロインは尾野真千子。原作の短篇集の中から「サンタさんの来ない家」「べっぴんさん」「こんにちは、さようなら」の3篇に焦点を当て、虐待、ネグレクト、いじめ、学級崩壊などの現代社会が抱える問題を、問題を抱えた大人と子どもの群像劇として描く[12][13]。高良が演じる教師の岡野、尾野が演じる主婦の雅美、そして喜多道枝が演じる独居老人のあきこの3人の生活が交互に描かれ、交錯することはないものの同じ街で同じ時間を共有している様がわかる構成となっている[5][14]。これは脚本を担当した高田亮のこだわった部分であり、群像劇でよくあるような最後に出会うという展開にもしないよう、それぞれが生きている時間を終始考えながら制作された[15]。
監督の呉は『そこのみにて光輝く』の企画を進めていた頃に映画化前提で原作に出会ったが、様々な社会問題が描かれる中での登場人物たちそれぞれに感じた“オーバーではない一歩”を映画にしてみたいと思い、依頼を受けた[15]。そしてどれか一つだけでも作品になりそうな社会問題のテーマをあえて全部描くことが使命だと感じたという[16]。
撮影は2014年6月下旬に北海道・小樽市でクランクイン[12]。あえて観光名所ではなく、どこにでもありそうな町と風景にこだわって撮影された[17]。娘を虐待してしまう母親を演じた尾野真千子は、子役がトラウマにならないよう実際には叩かずに自分の手や助監督の脚を叩くようにするだけでなく[18]、カットがかかるたびに映画のテーマ同様“抱きしめる”ようにし[19]、時には一緒に『アナと雪の女王』ごっこをするなど[20]、撮影には配慮していたという。また、自分自身も実家に帰った時は両親とハグをしていることを2015年6月7日に行われた完成披露会見の場で明かした[21]。
2015年6月27日、テアトル新宿他全国33スクリーンで公開された[22]。同日に公開された11本の映画の中での満足度ランキング(「ぴあ」調査による)では1位を記録した[23]。
桜が丘小学校に赴任した教師2年目の岡野匡は、1年生の担任となる。最初は順調に滑り出したものの、下校途中にクラスの男の子3人が民家の呼び鈴を鳴らして逃げたり、女の子が教室でおもらしをしてしまったりと次第に問題が起き始める。民家のおばあさんは笑って許してくれたが、女の子の保護者からは「先生が怖くて言い出せなかったせいだ」と言われ、岡野は学年主任や副校長らから注意を受ける。しかし言われるがまま、いつも微笑んで怒らず怖がらせないことを徹底したところ、授業中にトイレに行く子が続出、次第に誰も席につかなくなり6月にはクラスは崩壊してしまう。それでもなんとか1年をやり過ごし、次の年は4年の担任となった岡野だったが、陰でクラスメイトを非難する紙が回っていたり、力を持つ子がグループの長となって特定の子をいじめていたりとクラスはやはり問題を抱えていた。そんな中、岡野は学校が休みなのにも関わらずうさぎ小屋の前にずっと佇む神田さんを見つける。彼は親が給食費を一切払っておらず、クラスでもそのことでからかわれていた。雨が降っても帰ろうとしない神田さんに事情を聞くと、父親に「5時までは絶対に家に帰ってくるな」と言われていることがわかる。「僕がわるい子だからお父さんは怒るし、僕の家にはサンタさんが来ない。」と言う神田さんに、岡野は「そんなことないよ。神田さんはいい子だよ。」と必死で伝える。しかし実際に彼を家まで送って問題の父親と対面し、閉じられたドアの奥で彼が虐待されているのを感じても、それ以上踏み込むことまではできなかった。自宅に帰り、自分の悩みにしっかり耳を傾けてくれる家族と過ごした岡野は、「自分はこんなに恵まれているのに」と神田さんを不憫に思い、自身の行動を反省する。なんとかしたいと痛切に思った岡野は自分の父親の言葉をヒントに、翌日、生徒達に「家族に抱きしめられてくること」という宿題を出す。
岡野匡(おかのただし) - 高良健吾
水木雅美(みずきまさみ) - 尾野真千子[15]
大宮陽子(おおみやようこ) - 池脇千鶴[24]
大宮拓也(おおみやたくや) - 高橋和也[24]
佐々木あきこ(ささきあきこ) - 喜多道枝
丸山美咲(まるやまみさき) - 黒川芽以
岡野薫(おかのかおる) - 内田慈
田所豪(たどころごう) - 松嶋亮太
櫻井弘也(さくらいひろや) - 加部亜門
櫻井和美(さくらいかずみ) - 富田靖子
水木あやね(みずきあやね)[25][26] - 三宅希空[27]
神田雄太 - 浅川蓮[26]
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