必殺! 三味線屋・勇次
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媚薬・回春丸の副作用で命を落とす者が出た。犠牲者の家族が回春丸の製作元・上総屋を攻め立てるなか、上総屋・九兵衛とその娘おゆきが行方知れずとなる。それから三年…。
三味線屋・勇次とともに柳橋で烏山の検校の仕置を無事終えた仕事人・弥助は、おとよの屋台「夜明かし」で丈吉という青年と、未だ年端も行かぬその弟を拾い、面倒を見る。その夜、鳥越の岩松を仕掛けに出向いた弥助だったが、先生と呼ばれる浪人に先を越され、岩松を仕留められてしまう。
回春丸の副作用で父親を失った才蔵は、「夜明かし」の主人・おとよが行方不明だった上総屋の娘おゆきであることを突き止める。川へ身投げしたおゆきは、弥助に助けられ、おとよと名を変えて生きていたのだ。才蔵は回春丸の件でおとよを咎めるが、勇次に諌められその場を立ち去る。
そしてある日、叶屋の主人が倒れ、その場に居合わせた才蔵は一計を図り、薬種問屋・富喜屋の療養所に潜り込む。そこで才蔵は、今も富喜屋が回春丸を売さばき、それによって廃人となった患者を富喜屋が隠しているという事実を知る。
また、富喜屋は回春丸の製法を聞き出すために、上総屋・九兵衛を捕らえて監禁していた。真相の暴露を才蔵に託した九兵衛は自害し、富喜屋の手下に見つかって逃げ出した才蔵もまた、偶然居合わせた勇次にことの真相を告げた後、死んでしまう。
おとよの父・九兵衛の死と富喜屋の悪行を目にした弥助は、勇次に富喜屋一味の仕置を持ちかけるが、おとよと将来を誓い合う弥助の心情を察する勇次は、仕事に私情を挿めば目が曇り、目が曇れば必ず仕損じると、仕事を断わる。
勇次の言葉に一旦は納得した弥助であったが、鳥越の岩松殺しの仕事人・内田平内を仲間にして、富喜屋に乗り込む。が、的を目の前にしながらも、火盗改方・坂巻重次郎の奸計にはまり、捕らえられた弥助は仕事人の恐ろしさを悪人共に告げ、自害して果てる。
さらし首となった弥助の首の前には、悲しみに佇むおとよと、二人の無念を受け止める、勇次ら仕事人たちの姿があった。
三味線屋の勇次 - 中条きよし
髪結いの弥助 - 阿部寛
お喜和(窃盗集団の元締) - 名取裕子
伝兵衛(弥助の上方時代の元締) - 藤田まこと
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