アンドロメダ…
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1971年のロバート・ワイズ監督による映画作品。マイケル・クライトンのSF小説『アンドロメダ病原体』を原作としている。基本的なストーリーは原作に基づいているが、映画としての演出が全面的に施されている。1972年星雲賞映画演劇部門受賞。
マイケル・クライトンのベストセラー小説を、巨匠ロバート・ワイズが監督したSFサスペンス。人口わずか68人。ニューメキシコの片田舎ピードモンドの町に人工衛星の破片が落下し、酔っぱらいの老人と赤ん坊の2人を残して全員が謎の死を遂げる。派遣された4人の科学チームは、その原因をアンドロメダ病原体にあると確信。しかしコンピューターはアンドロメダ病原体の撲滅は不可能であるとの回答を出す。
SF映画でありながら、目に見えない細菌との戦いがストーリーの中心であることから、その描写は減菌処置を施した研究所の内部に限られてくる。それでもこの映画が第一級のサスペンス映画たり得ているのは、マルチスクリーンを用いて状況把握を容易にしていることがあげられる。これによってひとつひとつの状況変化が、まるで化学変化のようにテキパキと描写されるのだ。またストーリーが佳境に入るや余計な描写を一切省き、ただただ科学者たちと細菌との静かな戦いをストレートに見せていることも秀逸。クライマックスに至って“静”が“動”に転換、核爆発の危機を回避するためのたたみかけるようなハイパーテンスな展開。第一級の職人監督ロバート・ワイズの手腕が冴えわたる。
アーサー・ヒル
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