むしの居どころ
東京でＴＶで活躍するアナウンサーだった百合子（原田美枝子）は、息子の亮太（石井寧）を可愛がることができず手のかかる疎ましさから愛情を注げなかった。そのせいで夫とも離婚し、息子を、福島の実家の母（赤木春恵）、信次郎（佐藤Ｂ作）夫婦・娘のもとに預けた。小さな酒屋を営む実家にとって生活は楽ではなかった。信次郎は、障害で役に立たない兄堅一郎（川谷拓三）にもっとしっかり仕事をして欲しいのだが、母は堅一郎が不憫で仕方がない。そんな折、アナウンサーの仕事がなくなり今は結婚式場の司会をやっている百合子はやはり寂しさから亮太を迎えにきたと言って突然実家に帰ってきた。ところが田舎でのびのびと暮らす亮太は”東京には行かない。ここにずっといる”と言い出したため、百合子はやむなく東京に戻ることになった。でも亮太は本当は母が恋しかったのだ。ある日、亮太は薫姉ちゃん（信次郎の娘－田中規子）と、母に会うためこっそり東京へ向かった。
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