山羊座のもとに
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「レベッカ」に見られた階級の差からくる不安感、アイデンティティ?のもろさのようなものがこの映画でも描かれており、ジョセフ・コットンがイングリット・バーグマンとの間の階級差に悩み、その裏ではコットン邸でメイドをしている女がコットンとの間の階級差に悩んでいるという階級差の二重構造としてこの映画に存在している。コットンのキャラクターは複雑だが、いい人であることは間違いない。この他の登場人物たちも基本的にはいい人である。バーグマンは夫のことを心から愛しており、マイケル・ワイルディング演じる青年もバーグマンへのほのかな愛情を隠している。この映画でただひとり悪意を抱いているメイド。酒瓶を下女たちに見せるシーン、ミイラを小箱にしまうシーン、ひそかに薬を飲み物に潜ませるシーンなど、彼女に関するシーンではこの映画の特徴である長回しが生きてくる。階級差に悩むメロドラマとしてもなかなかおもしろい作品である。
マーガレット・レイトン
ジョセフ・コットン
アルフレッド・ヒッチコック
マイケル・ワイルディング
イングリッド・バーグマン
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