桃色(ピンク)の店
チェコのN・ラズロの戯曲が原作の、ルビッチのチャーミングな純愛ストーリー。いつもの上流の遊戯から離れて、これは庶民的な不器用な恋を語ってハートフル。製作会社はMGMで、彼はプロデューサーも務めて、そのカラーにごく馴染んだ映画にしている。プラハの雑貨店で販売主任のクラリックは、いきなり店にやって来ていつの間にやら店員として居座っていたクララと反目しあってばかり。彼には会うのを楽しみに文通する女性がいる。教養とユーモアがあって文面から優しさの滲む人だ。クララなんかとは大違い。一方、クララにもまだ見ぬ文通相手がいる。これが文学を愛す情熱的なフェミニスト。悪いけど、クラリックとはダンチだわ。ところがいざ蓋を開けてみると……。店主(F・モーガン)と浮気な妻をめぐる脇筋に本来のルビッチらしさも覗いて、みなが思い思いのクリスマスを迎えるため歳末商戦に大健闘という件にも胸の熱くなること必至。それにしても、主演のジミーとサラヴァンの愛らしさよ! トム・ハンクスとメグ・ライアン共演の「ユー・ガット・メール」は本作の設定をEメールに置き換えたリメイク。
ジェームズ・スチュワート
マーガレット・サラヴァン
フランク・モーガン
ジョセフ・シルドクラウト
フェリックス・ブレサート
ウィリアム・トレイシー
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