忍者武芸帳
白土三平の傑作大河劇画を映画化。白土の原画をモンタージュで再構成した実験的な劇画シネマ。
長篇フィルム劇画『忍者武芸帳』は、胸に熱い血を持つ人々に観てほしい――大島渚
室町幕府十三代将軍足利義輝の治世。各地に群雄割拠、戦いに明けくれる永禄三年、奥州出羽の最上伏影城の城主結城光春は家老坂上主膳の謀略のため非業の最期をとげた。数年後、伏影城下で辻斬りが人々を恐怖に陥れていた。それこそは父の恨みを晴らそうとして主膳をねらう光春の一子、重太郎の姿であった。主膳の妹で忍者の螢火は重十郎を斬りつけるが、影丸と名乗る謎の忍者が邪魔をする。影丸とは誰か? そして彼の目的は何か?
忍者活劇の劇画に唯物史観を盛り込み、六〇年安保世代の若者に絶大な支持を受けた白土三平の伝説的な貸本漫画の映画化。時は忍者ブームの真っ只中ということもあり、各社が映画化を企画したが、壮大なスケールゆえに断念。大島は逆転の発想で、これを白土三平の原画を映画のフレームに転換したうえで、モンタージュで再構成し、斬新な長篇フィルム劇画として完成した。この実験的な試みは、如何なる素材でも映画にできうるという大島渚の高らかな宣言でもある。
山本圭
松本典子
佐藤慶
福田善之
林光
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