地の群れ
地の群れ [VHS] (1987/12/10) 宇野重吉、鈴木瑞穂 他 商品詳細を見る |
昭和16年。宇南少年は炭坑で朝鮮人の少女を妊娠させ少女の姉・宰子にその責任を追及された「俺は知らんよ」少年はその場かぎりの返答をして炭坑を去った。暗い時が流れ成長した少年は佐世保に診療所を開いていた。彼の患者に、明らかに原爆病と思われる少女がいた。だが、母親の光子は自分が被爆者であることを頑なに否定した。それというのも佐世保には、海塔新田と呼ばれる被爆者の集落があり、その集落民と思われることを恐れてのことだった。字南の父は原爆で死んだ。爆心地に父を探し求めた彼自身も、放射能の被害を受けたかも知れない。さらに自分が被差別部落出身者であることを知った字南は、子供をつくるまいと決心していた。妻の英子にはその夫の気持が理解できず、不毛のいさかいが続いた。そんなある日被差別部落出身の徳子が、診察を頼みに来る。暴行された証明書を書いてくれというのだった。童顔な徳子。字南の脳裡に朝鮮人の少女を姦した若き日の自分の姿が鮮烈によみがえって来た。
宇野重吉
鈴木瑞穂
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