ブレイク ブレイド
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地中から化石燃料が採れないクルゾン大陸。ここに住む人間はすべて、個人差はあるものの生まれつき石英に命令を与える能力である「魔力」を持っていた。人々は石英を利用して照明や熱源、機械の動力として活用。そして人型兵器魔動巨兵(ゴゥレム)を造り出した。
そんな世界で魔力を持たない希有な存在のライガットは、ある日、士官学校時代の親友で現クリシュナ国王のホズルに召喚される。同じく士官学校時代の親友で現クリシュナ王妃のシギュンから知らされたのは、軍事大国・アテネス連邦の領土侵犯と、その前線部隊の隊長が3人共通の士官学校時代の親友で、アテネス軍総司令官の弟・ゼスであるという驚愕の事実だった。さらにアテネスは降伏条件としてホズルやシギュンら王族の処刑を要求していた。
動揺するライガットを、ホズルは石英採掘場に案内する。そこにあったのは、古代人が作ったロボット古代(アンダー)ゴゥレムだった。動力用石英が搭載されておらず、誰1人動かせなかった古代ゴゥレムだが、敵の襲撃に巻き込まれたライガットが偶然にも起動に成功。操縦することになる。成り行きでゴゥレムの操縦者となったライガットは、ゼスとの話し合いに臨むが、降伏条件を知らされていなかったゼスとの交渉は決裂。ライガットは逃亡中に現れた敵兵と交戦するが、自分の躊躇いが原因で味方兵も死亡してしまう。
過酷な現実を目の当たりにしたライガットは一度は田舎に帰ろうとするが、ホズルが降伏条件を飲もうとしていることを聞き、軍に入隊した。「デルフィング」と名付けられた古代ゴゥレムの専属操縦者となったライガットは、初出撃で敵兵のクレオを捕虜にしたものの、ゼスには逃げられてしまう。ライガットは新たに編成された第一独立戦隊の一員となるが、そこには危険人物として監禁されていたジルグも加わる。
その頃、クリシュナの国境でアテネスの本隊との戦いが激化。さらに、戦争の天才として恐れられる敵将ボルキュスが動き出した。クリシュナの名将トゥルが戦死し、バルド将軍の隊もボルキュスの部隊に追い詰められてしまう。しかし、強化されたデルフィングを駆るライガットの活躍によってバルド隊は窮地を脱し、さらに撤退を始めたボルキュス隊をジルグが単機で迎え撃つ戦果を上げる。
その後、撤退したボルキュスの部隊はライガットの村に向かっていた。弟のレガッツを救うため、ライガットは命令を無視して単身ボルキュス隊を追い、ボルキュスとの一騎打ちに持ち込む。敗北し鹵獲されてしまうが、部隊長のナルヴィの機転で脱出に成功する。ジルグも別働隊をやはり単機で殲滅させたが、突如ライガットに決闘を仕掛けてきた。戦いを終えた後、魔力を持たないライガットと、才能あるが故にすべてに退屈しているジルグとの間で、奇妙な友情が芽生えた。
その間、敵のスペルタ部隊に囲まれ、ジルグがまたも単機で殲滅する活躍をするが、乗機は大破しデルフィングも谷底へと落ちてしまう。彼らを捕らえたボルキュスはデルフィングの搭乗者の処刑を決めるが、ジルグはライガットを庇い処刑されてしまう。クリシュナの要請で捕虜交換と20日の停戦協定が結ばれ、ライガットは王都へと帰還するが、その胸にはボルキュスへの激しい復讐心が渦巻いていた。
そして王都ビノンテン攻防戦の火蓋が切って落とされた。圧倒的有利に戦局を進めるアテネス軍だが、ザンス執務次官の裏切りを装った策とデルフィングの猛攻により、敵将ボルキュスは孤立。激闘の末にヒュケリオンを大破させ、ボルキュスを捕虜にしようとしたライガットだが、彼の口からジルグの死の真相を聞き、激昂してボルキュスを殺害する。その後、アテネス軍は総崩れとなり撤退。戦闘はクリシュナ側が勝利したのだった。
戦いの後、一時的な平穏を満喫していたライガットやシギュン。しかしライガットは未だにジルグの死を悔やんでおり、ボルキュスを倒したことで「英雄」と呼ばれる自分の立場にも戸惑っていた。日に日に憔悴していく彼を見ていたシギュンは、その姿に心を痛め、ライガットと2人でクリシュナを出る決意をする。一方、アテネスでは書記長のロキスが病に倒れ、ゼスが東方討伐軍の筆頭将軍に任命されていた。
全6部作として2010年から2011年にかけて順次公開された。2011年現在では少なくなった手描きによるロボット表現を採用している。物語の展開が原作に追いついたため、第五章途中からアニメオリジナルの展開となり、ボルキュスの戦死による王都攻防戦終了までを描く。
第一章「覚醒ノ刻」(かくせいのとき)
2010年5月29日公開。上映時間は50分。
第三章公開記念として、2010年9月15日深夜にTOKYO MXにて地上波初放送された。また、BS11においても同年9月17日にANIME+枠にて放送された。
第二章「訣別ノ路」(けつべつのみち)
2010年6月26日公開。上映時間は50分。
第一章と同じく、こちらも9月22日深夜にTOKYO MXにて地上波初放送された。公開から約3か月後での地上波放送は異例である。また、BS11においても9月24日にANIME+枠にて放送された。
第三章「凶刃ノ痕」(きょうじんのきず)
2010年9月25日公開。上映時間は46分。
第四章「惨禍ノ地」(さんかのち)
2010年10月30日公開。上映時間は48分。
第五章「死線ノ涯」(しせんのはて)
2011年1月22日公開。上映時間は47分。
第六章「慟哭ノ砦」(どうこくのとりで)
2011年3月26日公開。上映時間は52分。
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