アグリ THE UGLY
アグリ【字幕版】 [VHS] (1997/11/28) パオロ・ロトンド 商品詳細を見る |
連続殺人事件の犯人サイモンの精神鑑定のため病院を訪れた犯罪心理学者のカレン。幼い頃、友達からいじめられた時に顔に大ケガを負ったサイモンは、それ以来自分の中に“アグリ(醜い)”という別の存在がいる事を知る。そんなサイモンに優しく接してくれるのはクラスメイトのジュリーだけだったが、父と別れてから精神が不安定になっている母はジュリーを嫌っていた。母とサイモンの間に出来た溝は徐々に拡がり、ある日、彼は母を殺害する。そして未成年だったため少ない期間で世間に舞い戻ったサイモンは、またしても凶行を繰り返す。その犠牲者は老若男女を問わず、まさしく手当たり次第といった状態だ。そんな中、成人となったサイモンは動物病院の看護婦をしているジュリーと再会するが、彼女もまたサイモンの手にかかってしまう。なぜ好意を抱いていたジュリーまで殺したのかと問うカレンに、サイモンはこう答える。“あいつらが殺せと言うんだ……”と。
ピーター・ジャクソンに続きまたしてもニュージーランドから鬼才が現れた。これが長編劇映画第一作となるS・レイノルイズ(脚本・監督)とJ・ダウリング(製作)のコンビは、斬新かつユニークなシリアル・キラー物を作り上げた。“「セブン」ミーツ「羊たちの沈黙」”とは海外でのこの作品に対する賛辞を簡潔に言い表したコピーだが、そんな簡単な言葉では語り尽くせない魅力に溢れている。基本の舞台は密室で行われる殺人犯と精神科医のディスカッションというものだが、全体の構造は複雑かつ巧妙。回想シーンが現実とリンクして展開されたり、意表を突く編集テクニックや荒々しく神経を逆撫でするようなカメラワークが、全てこの作品に良き効果を与えている。主人公サイモンの独白は真に迫り、次第にこの映画の魔力に取り込まれていくのがよく判るのだ。そして中盤あたりから明らかになる“アグリ”の存在、そしてラストシーンの驚愕。一片たりとも無駄のない逸品だ。唯一の難点は、この傑作が劇場にかからなかった事だけだ。今からでも遅くはない、劇場公開すべし。“よく出来た未公開映画”なんて枠に収まるような作品じゃない。そして、S・レイノルズ&J・ダウリングの名をしかと胸に刻み込もう。
パオロ・ロトンド
レベッカ・ホッブス
ジェニファー・ウォード=リーランド
ロイ・ウォード
ヴァネッサ・バーンズ
ポール・グローヴァー
クリストファー・グレアム
ジョン・ブレイジャー
サム・ウォレス
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クジラの島の少女
ニュージーランドの海辺にあるマオリ族の村、ファンガラ。この村では「勇者パイケアがクジラにまたがり、遠くハワイキからこの地にやってきた-その勇者の子孫が我々マオリ族である」という伝説が古くから伝えられていた。そしてまた、代々男を族長としてマオリ族の系譜は受け継がれていた。
ときは現代、族長の長男・ポロランギに娘が生まれ、彼女は伝説の勇者と同じパイケアの名が付けられた。皆からパイと呼ばれるその彼女の出生で、産時の不幸から母と双子の弟が亡くなる。その痛嘆からポロランギは村を離れ、パイは祖父母のもとで育てられる。パイの祖父であり、族長でもあるコロは、後継者となるはずだった男の孫を亡くしたことに強い怒りと悲しみを感じ、"無駄な"女の子であるパイを受け入れることができないでいた。しかし純粋に孫を愛する一面も持ち合わせ、毎日パイを自転車に乗せて学校の送り迎えをするなど愛情ある絆を紡いでいく。
ケイシャ・キャッスル=ヒューズ:パイケア・アピラナ
ラウィリ・パラテーン:コロ・アピラナ
ヴィッキー・ホートン:フラワーズおばあちゃん
クリフ・カーティス:ポロランギ
グラント・ロア:ラウィリおじさん
マナ・タウマウヌ:ヘミ
レイチェル・ハウス:シロ
タウンガロア・エミール:ウィリー
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